2010年2月10日 (水)

セリフの中の英雄の形容詞、二つのテキスト

イーリアスネタは久しぶりですね。
いや、決してサボっていた訳じゃないんですよ。
すこーしずつですが、読み返しは進んでおります。

で、1書393行。
アキレウスのセリフ中の形容詞のことを書こうと、邦訳本をよく読み返してみたら・・・。
何と、原文とは微妙に違う訳になっているではありませんか。
しかも、その当の形容詞の部分がですよ。

ブリーセーイスを奪われ、母である女神テティスに苦しい胸の内を訴えるアキレウスのセリフ。
まずは私の直訳した趣のない原文の訳と、その他の翻訳とを見比べて下さい。
(土井晩翠訳は393行だけを訳しているわけではないので、長いですが)

だからあなたは、ともかく叶うものならば、優れた息子を助けて下さい。 (イーリアス第一書393行原典直訳)
もしあなたにそのお力があるならば、どうか御自分の息子をお守り下さい。 (岩波文庫、松平千秋訳)
神母よ君の子を救へ-言葉或は行によりてヂュウスを君嘗って喜ばしめしことあらば。(土井晩翠訳)
But, you, if you are able, guard your own son しかし、あなたが可能であるならば、あなたはあなた自身の息子を守って下さい。ペルセウスサイト掲載の英語訳

いうまでもなく日本語文章として、かつ現代の読者には、アキレウスのパーソナリティをも象徴する彼のセリフとして受け入れやすいのは松平訳以下ですね。

現代の読み物では、セリフには登場人物の個性が反映されるのが普通ですが、イーリアスはもともと詩人の吟唱によるものであり、それがたとえアキレウスのセリフであっても詩人に語られているものです。
英雄には「勇敢な・優れた」という形容詞が付くのは普通のことなので、本人のセリフの中でも区別されずに使われるのです。
(参考)Thomas D. Seymourの注釈

翻訳者の方々は、いずれも意訳されているみたいですね。

それではこの言い回しは違和感はないのか、というと、ウーン・・・、実はゼノドトス(紀元前3世紀の人)がこの語を改訂しているんですね。
それで少なくとも、イーリアス原典ではこの箇所は二通りのテキストがあるのです。

イーリアス原典はいくつかの種類がありますが、私も詳しくないので言及は避けますが、とにかく一つではありません。
どこかの教会にあった写しとか、古代の図書館から伝わったものとか。
話の運びに大きな違いはありませんが、写しをした古代の専門家とかが自分の解釈を加えて当時の感性で、単語をちょこっと差し変えてみたり、語尾変化部分を変えてみたりしてるんですね。

私が「優れた息子」と訳した部分は、改訂前テキストではパイドス ヘエーオスになっています。
パイドス~名詞パイス(「子供」という意味)の男性単数属格
ヘエーオス~形容詞エウス(「良い、優れた」という意味)の男性単数属格

そしてゼノドトスはパイドス ヘオイオに改訂しました。(スコリア(欄外古註)による)
パイドス~上記と一緒
ヘオイオ~所有形容詞ヘオス(「彼のもの、彼女のもの」という意味)の三人称男性単数属格

改訂したものが正当かどうか、改訂前をオリジナルに近いと考えるかなどで色々あるようですが、私が調べた他のサイトや本では以下の通りに分かれます。

ヘエーオスと記載(但し欄外古注にて修正を併記)~
ペルセウスサイト、Oxfordのテキスト、Pharrのテキスト、私が昔アテネで購入した現代ギリシア語訳テキスト
ヘオイオと記載
Willcockのテキスト、岩波ギリシア・ラテン原典叢書シリーズ『ホメロス:イリアス1(高津春繁校注)』のテキスト

改訂前のものをオリジナルとして採用しているところも多いですね。
けど、訳ではみんな「自分の息子」にしていますね。
アテネで購入した現代ギリシア語訳版などは、古典語のテキストはヘエーオス(優れた)になってるにもかかわらず、現代語訳は二人称の人称代名詞を使い、「あなたの息子を(助けて下さい)」でした。

けれども、ゼノドトス改訂版パイドス ヘオイオを直訳しても三人称なので、「彼女自身の息子を」になってしまいます。
本来なら二人称を使いたいところでしょうが、それだと前の語パイドスとの兼ね合いで、韻律がちゃんと六脚にならないため、三人称で代用せざるを得ないようです。
行頭で「されば、あなたは」と、二人称で主語を掲げておきながら、続く文で三人称を使い「彼女の息子を助けて下さい」というのもちょっと適切な言い方ではないのでは?

そうすると一概に、ゼノドトスの改訂版の方を各翻訳本が訳したわけではなく、改訂版を参考にしつつ意訳した結果、「自分の」とされた感じがしますね。
確かに、読み物として今の時代の読者に受け入れやすい形にするのが翻訳でもあるので、原典に忠実にできない部分もあるようです。
ゼノドトスが改訂したのも、時代が変わって感覚が違ってきただけで、当時はこの言い回しで普通だったのかも。

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2010年2月 2日 (火)

まだまだ走れるぞ GSX-750F初期型

今週は二輪安全講習ありません。
ので、行きつけのバイク屋さん公塚モータースへ行きました。

世田谷通りにあるバイク屋さんですが、先代から続く古いお店で、その上、いかにもバイクの修理が本業って感じの修理場みたいなお店です。
店構えもちょっと小さくて、中ごちゃごちゃしてて、新車バイクを展示している近所のYSPとかとは、ぜーんぜん別世界ですね。

BMWだのBSEだの、旧車の修理もするので、常連には旧車乗りの人たちが多いです。
その中で、私のフルカウルのGSX750Fは、このお店に通っているバイクのうちでも異色でしょう。

1990_gsx750f_450 でもこのGSX750F(←)、このお店で買ったんだよね。
もともと、前のオーナーの人がこの店で新車で購入して、数年後、事情があってバイクを手放すことになり、次の買い手を探すため、お店で車体を預かっていました。
何人かの人たちが、このGSX750Fを検討して試乗したらしいけど、「早すぎて怖い」と断念され、何年間もお店で預かりっぱなしになっておりました。

それで私が大型二輪免許を取ったときに、こいつを買ってあげたのでした。
だって、私がここで買ってあげなきゃ、このバイク、このお店じゃずーっと誰にも買われない気がして。
お店に来るお客さんたちは、渋い趣味の人たちばかりだし、カウル付きバイクに乗りそうなのは、辺りを見回しても私だけだったし。
安かったし、バイクの素性も確かだし、他にこれといって乗りたいバイクもなかったし。

乗りたいバイク無いのに、なんで大型二輪免許取ったのかというと、それまで9年間乗っていたカワサキGPZ400Fが、中古車市場で高額取引されているのを知って、盗難を恐れて乗り換えようと思ったんです。

その前のバイクがホンダのCBX400Fだったんだけど、購入してたった二週間で盗まれてしまったので、当時、盗まれなさそうなバイクにしたつもりだったんだけどね。
時が流れるにつれ、GPZ400Fは人気出てしまったんだね。
そういや、ツーリング行って休憩中に、よく行きずりの人に「GPZと写真撮って良いですか?」とか言われたなぁ。
まぁ、おかげで普通なら値段が付かないどころか、処分にお金がかかるほどのボロにしては、破格の値段でGPZ400Fは業者に引き取ってもらったけど。

じゃあ、次に何に乗る?と思ったときに、400ccで乗りたいバイクもなく、それならとりあえず大型二輪免許でも取って・・・と思ったわけでした。

そういうわけで、縁があってうちに来たGSX750Fですが、見た目ほど乗りにくくはないです。
CB750Fとかと比べちゃダメだけど、フルカウルのセパハンにしてはね。
235kgと重い割には、取り回しも楽。
エンジンはGSX-Rと一緒だけど、低速域が結構あるし、フレームがスチールのせいか頑丈で、ぶっ倒しても車体への影響はあまりないし。

その昔、GSX400Rに乗ってたとき、雨の日前輪スリップ転倒したら、フロントフォークが曲がったことがあったよ。
その時は、そこらの電柱に前輪ぶつけて、矯正して帰宅しましたが。
そういう困ったことは今のGSX750Fでは無いなぁ。
乗ってるヤツが身長160cmしかなくて、ハンドルがちと遠いくらいかなぁ。

公塚さんが、今度、キャブのセッティングをし直してくれることにしてましたが、その前に前輪タイヤを交換しないとダメみたいです。
スリップサインは出てませんが、サイドばかりすり減って尖ってきました。
やっぱりアレだね、傾斜走行で減るんだね。

「ミシュランとかにすると、もっと減り早いぞ。また純正タイヤのダンロップで良いな?」
良いです、良いです。ダンロップでも、たったの一年しか持たないんだもん。
ついこないだリアブレーキパッド交換したところで、フロントの交換も控えてるというのに、講習会行ってると、いろいろ消耗早いです。

お店でくつろいでいると、表に店をのぞき込んでいるオジサンが一人。
しばらくしてオジサンはお店に入ってきました。
オジサンが熱心に眺めていたのは、公塚さん所有のノートン。(もちろん古いヤツです。50年くらい前のヤツかも。よく知らないけど)

それで、そのノートンについて、公塚さんにいろいろ尋ねてました。
見たところ、年齢60~70才くらいな感じで、このノートンとか青春時代のバイクだったんでしょう。
「これ、まだまだ走れるよ」と、公塚さん。
そうかぁ、つまりは平成元年初度登録のウチのバイクも、まだ走れるわけだ。
とか私が思っていると、オジサンは
「これ、きれいにして喫茶店とかでインテリアとして飾っても良いヨね」

だめですよー、バイク屋さんで、そういうこと言っちゃ。
世の中いろんな趣味の人がいるから、頭から否定はしないけど、それにしても乗る人と乗らない人の差かね。

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2010年1月25日 (月)

砧二輪講習会、気分はアップダウン

年が明け、気分を新たに9日(土)のレディースから、定例は毎週、おまけに臨時開催の11日(祝)初中級や24日(日)板橋署主催講習会にも参加。
行けば行くほど、毎回コンディションの違いに我ながら憮然と致しますね。
この間、立ちゴケしてがっくり気を落としてたので、この記事書く元気もありませんでした。
少し持ち直したので報告します。

月前半は真冬らしい寒さにエンジンも調子よく、傾斜走行以外は普段苦手としている千鳥すらそこそここなせるほどでした。
パイロンスラロームなどは、セルフステアでハンドルが切れていくのがよく分かるくらい、落ち着いて無駄な力をかけず乗れておりました。

おぉぉ、これは・・・また中級クラスに返り咲けるかも!

などと、私の中で大いに盛り上がったのですよ。
ま、傾斜走行がダメダメなので、中級は所詮ムリなのですが。

次の定例一般クラスの日を待ちわびて、機嫌良く一週間を過ごし、前日にはバイク屋さんでリアブレーキパッドも交換し、ついでに右フルロックするとクラッチが遠いという私のために、クラッチレバーを近くに曲げて下さって、もうこれで千鳥はもらったもんだと気を大きくしたのでした。
この強気が良い方向に行ってくれれば良かったんですけどね。

結局、またバイク転かしました~crying
被害は左ウィンカー。

17日(日)一般クラスでの惨憺たる結果は、以下の通りです。

【急制動】
これはいつもの通り、バッチリです。
でも、「もうちょっと前を強くかけられる」と指導を受けました。
毎回、初級はいつでも急制動から始めるので、この時まではベソかきながら帰路につくことになるとは、よもや思っておりませんでした。

【直線パイロンスラローム】
前回、大変調子の良かったパイスラですが、この日はどうもアクセルの開き方がおかしい、というか雑!
アクセルON時に飛び出しそうになったりして慌てるものだから、リズミカルさなど程遠い、メチャメチャな操縦でした。
意気込みすぎたのでしょうか、肩に力が入っていたのかも。
それを「昼休みを挟んだものだから、きっとタイヤが冷えてたのかも」などと。
まったく、すぐにつけあがる慢心したヤツです。

【一本橋・くの字他】
中腰に慣れてきたのか、リアブレーキなしでも10秒以上行けるようになりました。
今度からは、リアブレーキも軽くかけられるようになりたいです。
でも、段付きのくの字はアクセルの荒さから、この日は半分くらいですぐ落ちてしまいました。
この段階で、「どうも調子が出ていない」とは思い始めていました。

【波状路】
まずまずです。
ハンドルを取られないように、しっかり押さえ、下半身でのホールドを心掛けたお陰か、ふらつかなくなりました。

実はバイク屋さんが、前後タイヤの空気を抜いたんですね。
指定の空気圧は前後とも2.5、それを前2.0、後ろ2.25にしました。
「もっと抜いても良いんだけど」とバイク屋さんは言いましたが、あんまり抜くと普段の走行に支障出ると困るので、このくらいで。
波状路で、前が跳ねなくなった気がします。

【千鳥走行】
問題の千鳥です。いつでも一番の難関です。
前日、バイク屋さんでクラッチレバーを近くに曲げてもらったので、確かに右フルロックはとってもやり易くなってました。
それとその時には、右肘を意識して後ろに引いた方が良いね。
自分で腕をがっちり固めて、フルロックを難しくしてるようだから。

そこまでは良かったのですが、問題はやっぱりアクセルでした。
やけに空ぶかしをするんですよ、この右手が!(右手のせいかッ。右手が怒るぞannoy
半クラッチを切りつつ、無意味に5千回転以上吹かしまくりながら千鳥をしてる自分に違和感。

そして、5回目くらいの千鳥で、遂に転けてしまったのです。
そんなにアイドリングあげるから、エンジンがまたオーバーヒート気味になってしまってました。
だからちょっとアクセルを戻すと、今度は急激に回転数が落ちて・・・
回転数は、そのまま落ち切ってしまいました。

ちょうど左フルロックで回っているところだったので、クラッチレバーを即座に切り、はっしと左足を出しましたが、バイクの重量で次第に傾いでいき・・・
その時もっともっと踏ん張れなかったものかと、後悔しても遅いのですが。
久しぶりの引き起こしは重かった~。何でこのバイクはこんなに重いんだ~。
(車検に記載された重量235kg)

バイクを引き起こして、邪魔にならないよう端に寄ると、ハンドル周りからモヤ~ッとオーバーヒートの煙が立ち上ったのでした。
当然、メンタル面激弱な私が、オーバーヒートなエンジンで、その後のバランス訓練などこなせるはずもなく、そそくさと東名の橋の下に戻って、みんながクルクルとバランス訓練してるのを恨めしそうに見学していたわけです。

【Uターン】
「一度左に行ってから、右ターンしてみなさい」と指導員さんからのアドバイス。
やってみましたが・・・ウーン、私の力量ではまだ何かつかめるほどではありませんでした。
一旦、失速するほどアクセルを戻してから、ターンした方が良さそうです。

【傾斜走行】
すっかり気後れして、3班のうち2班目の後ろから2番目に落ち着きました。
前ブレーキがうまく使えず、相変わらずリアを多用してました。
リアはパッドを変えたばかりですが、フロントももう三ヶ月くらいで交換しなければならないようです。

帰りがけ、バイク屋さんに立ち寄ろうと、歩道に乗り上げかかったところで歩行者を驚かさないよう一旦停止したところ・・・
右側によろけて、ブレーキレバーを握る右手がグリップとガードレールとの間に挟まれ、そのまま235kgの車重が!
右手を挟まれながらも、幸いガードレールにバイクが寄りかかってくれたお陰で、起こすのは楽でした。

けど痛い!
右手の指の骨が砕かれるかと思いました。
小さな内出血と関節の痛みはありますが、怪我はひどくはないです。
実際、4日目には随分良くなりました。
結局、バイク屋さんはもう店じまいしてたし、泣きっ面に蜂とはまさにこの事ですね。

立ちゴケなんて、ここへ通い始めて5回くらいやってるので今更なのですが、その時はもう講習会通いなんてやめようかとまで思い詰めました。
25年も乗ってきて、このくらいでへこたれる私ではないはずですが、立ちゴケごときでこんなに落ち込むとは、この日はバイオリズムが悪かったか何かだとしか思えない。

次の週、割れたウィンカーは、アロンアルファとビニールテープで補修し、23日のレディース&初級クラスにこわごわ参加。
何とか普通に走れるくらいにまで調子を戻せました。
24日の板橋署主催の講習会では、最後にキーホルダーや蛍光ペンやいろいろ頂きました。
ここで仲良くなった人たちと会って、ちょっとまた頑張って続けていこうかなって気分になりました。

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2010年1月13日 (水)

バイク講習会、初級に出戻りました

中上級で参加したときの、ヴェイパーロック現象によるコーススラローム見学以来、その時のショックでバイクの乗り方がまたメチャクチャになってしまいました。(。。lll)
それだけじゃなく、それまで普通にできていた直パイスラロームも、グチャグチャな走りです。精神面、ほんっとに弱い。
自信を取り戻すまで、また初級で修行しなおしです。
今年初めの1月9日レディースと、11日の初中級に参加しました。

【急制動・反応制動】
時々目線が下がり気味なのを注意受けますが、おおむね及第点です。
他の種目もこのくらい上手にできたらなぁ。

【直パイスラローム】
うまくできる時と、できない時の落差が激しい。
適当にしか乗ってないわけですよね。
指導員の方に、「バイクが起きても身体が残っている」「”膝を落とすような感じ”で」など、アドバイスいっぱい頂きました。(*_*;

【一本橋・くの字一本橋・ブロックスネーク】
波状路以外、中腰ってしたこと無かったので、少しでも慣れるよう、今度から全て中腰でやることにしました。
余裕無いので、リアブレーキは全く使えませんでしたが、バランス的にはまぁまぁです。
たまに集中力が続かず、橋から落ちてしまうことがあるので、それはもっと気合いを入れて乗りたいです。

【波状路】
ハンドルがふらつく~。
どんどん端っこに行くので、最後にはハミ出てしまいます。
そこを、ちゃんとふらつかないように、手で修正するんでしょ普通。
アクセルタイミングとアクセルの開き具合はまぁまぁです。

【千鳥走行】
オイルを変えてからというもの、低速走行はめっぽうエンジン調子良いです。
問題は私自身にあるのですが。
やっぱり右フルロックすると、手が遠い・・・。
タンクに俯せになるくらいにしないと、クラッチレバーから指が離れちゃいそうです。
あー、今度、タンクとシートの間くらいに座ってみようかな。

【八の字】
目線のふらつきが少なくなりました。
指導員の方から、「白いラインからハミ出ないよう気をつけなさい」と、注意を受けました。

【Uターン】
「倒し込むより、ゆっくりでも良いからフルロックできるように」とアドバイス頂きました。
千鳥でもそうなんだけど、右フルロック、怖いよう。
一度停車して、ハンドルを右にロックしてから、よろよろと足つきながら回ってますが、こんなんでいつかできるようになるのでしょうか。

【傾斜走行(コーススラローム)】
初級に戻ってきても、やっぱり苦手。
後ろについてくれた指導員の方から、「コーナーでバランスを崩した時、バイクだけ倒してリーンアウトになっている」と言われました。
「クランクに入ったら、すぐに出口を見ること」「もっとフロントブレーキも使う」「走行ラインを考えて走る」と、やることいっぱいです。(>_<)

んで、気付いたのですが、私この頃、エンジンブレーキ使ってませんでした。
アクセルの遊びを調整してからかな? なんか使いづらくて、いつもアクセル開けっ放しでリアブレーキで速度調整してた。
これがヴェイパーロック現象の原因ですね。

なので、またアクセルの遊びを少し戻しました。
まぁ、そしたら少し走りやすくなった気がしますが、それでもみんなについて行くのやっとです。
スピードだけは簡単に出るバイクなので、直線急ブレーキで三度ほどリアがロックしました。
危ないから、やっぱりあまりスピード出すのは止めよう。

中上級のコーススラロームを走る気力が出るまで、当分かかりそうです。

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2009年12月26日 (土)

ギリシャ語解釈におけるアキレウスの胸毛問題

初めに私の見解を申し述べておきます。

アキレウスに胸毛など生えてるもんか!

ま、あくまで私個人の希望的見解ですが。

イーリアス第一書188行以降に、あたかもアキレウスに胸毛が生えているかのような記述があります。
これはそのまま読むとそういうことに思えますが、ギリシア語解釈的にもうしますと、これが文字通りではないんですね。

ともかく、邦訳は次の通りです。

アガメムノンがこういうと、ペレウスの子は怒りがこみ上げ、毛深い胸の内では、心が二途に思い迷った。鋭利の剣を腰より抜いて傍らの者たちを追い払い、アトレウスの子を討ち果すか、あるいは怒りを鎮め、はやる心を制すべきかと。(イーリアス第1書188-189行、松平千秋訳、岩波文庫)

問題の「毛深い胸」の箇所は、ギリシア語で「ステーテッシン ラシオイシ」とあります。
ステーテッシン=ステートス(「胸、胸中」という意味)の中性名詞複数与格形。
ラシオイシ=ラシオス(「毛深い、毛むくじゃらの、むくむくした」という意味)の形容詞中性複数与格形。
どうして複数形かというと、胸は左右二つあるため複数で使われるのが普通だからです。
与格の意味は、ここでは”心”のある場所を示しています。

以上により、「毛深い胸では」という邦訳になりますが、これは単に胸部に毛が生えているということを指しているのではありません。

各注釈(Thomas D. Seymourの注釈など参照)にもありますが、「毛深い」という形容詞は、男らしさと勇気を表すとされ、実際アキレウスの胸の表面に胸毛が生えていることをいっているわけではなく、彼の持つ気性の荒々しさを、彼の心が収められている胸が「毛深い」という形容詞で表現したものであるのです。
以前、速さを輝きに喩えることを紹介しましたが、それと同じような感じです。

古代ギリシアでは、「心」や「精神」が収まっている場所は胸(の中)と考えられているので、「胸」も「胸中」も同じ言葉で表記することができ、つまり、ここでのステートス(ステーテッシン)は少なくとも「胸中」という意味になります。

ましてやこの時の彼は、総大将殺害という大胆なことにまで考えを及ばせています。
そのような考えを生み出す土台としての「胸」の形容ですから、この解釈はふさわしいといえるでしょう。

かといって確かに、アキレウスに胸毛が生えてなかったということにはなりません。
記述のないものに関しては、自分の好きに想像して良いのではないでしょうかね。

似たような記述として、2書851行に「豪胆無比のピュライメネス(松平千秋訳)」というところがあります。
ギリシア語ではこちらは、「ラシオン ケール」。
ラシオン=ラシオス(「毛深い、毛むくじゃらの、むくむくした」という意味)の形容詞中性単数対格形。
ケール=ケール(「思い、気分、胸、怒り、激情」という意味)の中性名詞単数対格形。
こっちは「毛むくじゃらの気性」とはいわず、意訳されているのですね。

しかして何故、訳者はこのような訳にしたのでしょうか?

ピュライメネスの場合、「毛深い気性」では日本語として理解が難しいからか。
アキレウスの方は意訳して「勇猛果敢な心」にしてしまうより、ギリシア語の雰囲気を残して直訳に近い「毛深い胸」を用いたのか。
「毛深い胸」を日本人が想像するとき、それはやはり男らしい勇猛なイメージとなるため、ギリシア語に含まれた意味を損なうことはないと考えたのか。

けれど、ギリシア語の持つニュアンスの説明なしでは、正確な(あるいは近似的な)イメージを受け手側に伝えることは難しいのではないでしょうか。

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«あぁこれが、ヴェイパーロック現象かっ!